こんにちは、女子大生マーケティング部の坂本です。
「女子大生の、イベントレポート。」では、イベントに参加して感じたことなどをまとめています。100年企業フェスティバルに参加したメンバーは、イベント終了後に各企業にインタビューに伺いました。
★英國屋インタビュー
銀座英國屋さんは、1940年の創業、来年で80年目になる老舗高級スーツ店です。
学生と企業の社長さんとのトークセッションでも熱いお話をして頂いた、銀座英國屋三代目社長、小林英毅社長にインタビューをさせて頂きました。約80年間、ここまで成長し続けることができた理由、どのような企業経営をしているのか、今後の展望等について詳しくお話を聞きました。
Q&A 英國屋小林社長へのインタビュー
Q:創業以来、80年ぶれずに1番大切にしているものは?
A:ターゲット層。経営者などのエグゼクティブ向けのスーツであるというところはぶれずにここまでやっている。モテるためのファッショナブルなものではなく、誰の信頼を得たいか?ということを第一に考え、TPOをわきまえたベーシックなお仕事着を提供し続けている。
Q:トークセッション中に、変えるものは変えて、変えられないものは無理に変えないとおっしゃっていたが、具体的にはどのようなこと?
A:変えたもの:採用に関して。自社の課題、悪い部分をきちんと前もってお伝えすることにした。→結果として、定着率がよくなる。来年の4月に、3年未満の離職率0になる。
変わらないところ:価格帯。値段を落とせば落とすほど、集客率があがることが見込まれるが、それは本当に社員のやりたいことなのかということを考え、ターゲット層に向けた商品をぶれずに販売することを大事にしている。
Q:女性が働きやすい会社?
A:女性だから、男性だからという区別をあまりしない。産休育休などの制度はきちんとあるが、制度以上に大切なのは、中でどのような人間関係を築いているか、ということ。社員皆人が良いので、そこはしっかりしている。
Q:社長と社員の距離は近い?
A:意識して、距離感が近くならないようにしている。現場の声と社長の声が違うということがあるので、やりづらくならないようにするため。ただ、社長室はなく、風通しが良いので、悩み事、相談したいことがあれば相談できる環境ではある。
Q:ここまで成長してこられた理由は?
A:社内の関係の良さ。お客様満足向上の前に、社員満足向上が大事。
お客様に接するのは経営陣ではなく、社員。社員はお客様にきちんと向かえば良い。経営陣を気にする必要は無い。
A: ご就任、ご昇格のお祝いとして昔から定着している銀座英國屋ギフト、贈答品による新規顧客の獲得。2万円以上のギフトを受け取れる方はエグゼクティブの方が多く、ご新規様がご来店頂ける仕組みが整っている。
Q:昔のやり方を受け継いでいることももちろん多いと思うが、その中でただ引き継ぐだけではない部分もある?
A:社会に発信したら価値があるものが眠っている。広報活動としても、今あるものの魅力をどのように発信したらより届くのかということに尽力、それの積み重ねをしている。
年齢層によって届けるメッセージを変える。若年層に対しては会社の認知度を向上させること、これからエグゼクティブに成る方に対してはご来店頂けるようなきっかけ作り、リピーター向けには今着ているものの価値を理解してもらうこと、を意識している。
Q:今後さらにどのような会社にしていきたいか
A:社員自身が成長を感じることのできる会社にしていきたい。働きがいは、成長の実感、公平性、チームワーク、誇りの4つが必要。その中でも根本になる成長の実感というものを感じることができるようにすることが今後の軸になる。学びのためのサポート、評価制度等、社内での仕組みを変化させていく。
今回のインタビューを通して、変わるべきところ、変わらずこのまま受け継いでいくべきところをしっかりと見極め、安定した環境で挑戦を積み重ねてきたことが、約80年間英國屋さんが続いてきた大きな理由であるとインタビューを通して感じました。